ひとつ前の記事で紹介したキャラクターシートの活用例です。
最終話直前につき、どうせまたすぐ手を加えることになるシートなんですが、年末にパソコンのデータが消し飛んだせいで今手元にある現行バージョンのキャラクターシートが『ヒーリングっどプリキュア』しかありません。こちらを活用例として提示します。
↓そもそもこれ何?って話は以下の記事にて↓
一覧
1=A+C【誰の役に立ちたいか】
「私、今みんなの役に立ちたくてしょうがないんです!」(第1話)
2=B+D【誰に支えられているか】
「もしのどかに何か言ってくるやつがいたら、ラビリンがぶっ飛ばしてやるラビ! ――だから、のどかは自分の気持ちも体も大事にしていいラビ」(第42話)
3=B+C【嬉しかった想い出】
「ごめんね、今すぐに君を治してあげることができなくて。でもぼくたちは諦めない。だからのどかちゃんにも諦めずに戦ってほしい」(第11話)
4=A+D【傷ついた出来事】
「私ね、長い間病気で休んでいたの。ずっと、ずっと、思うように動けなくて。何もできなくて。辛くて。悲しくて。寂しくて」(第2話)
A=1+4【がんばっていること】
「全部のエレメントさんを助けたい気持ちは変わらないでしょ。だったら、どんなに難しくてもお手当をつづける。それしかないんだよ」(第11話)
B=2+3【任せてほしいこと】
「お願い、ラビリン。私は運動得意じゃないけど、お手当てだけは、プリキュアだけは、何があってもがんばるから! 苦しむ地球をラビリンと一緒に助けたい! これが今、私の一番やりたいことなの!」(第2話)
C=1+3【よく気がつくこと】
「待って。やめて! 落ち着いて! ・・・本当にわからないんだよ、精霊さん」(第20話)
D=2+4【恥ずかしいこと】
「でも。それでも! 叶うならもう二度とあんな苦しい思い、もう、したくないよ」(第43話)
α=1+2+3+4【守りたいもの】
みんなを守りたい
β=A+B+C+D【変わるべきこと】
自分に対して優しくなること
γ=α+β+1+A【なりたい自分】
自分を含め、あらゆる人に優しくすることを諦めない
上段
1=A+C【誰の役に立ちたいか】
「私、今みんなの役に立ちたくてしょうがないんです!」(第1話)
のどかは親切にしようと思う相手に特定の条件をつけません。誰にでも分け隔てなく優しくありたいと考えています。その信条のせいで自分が苦しんでしまう場面も多々あるのですが・・・。
2=B+D【誰に支えられているか】
「もしのどかに何か言ってくるやつがいたら、ラビリンがぶっ飛ばしてやるラビ! ――だから、のどかは自分の気持ちも体も大事にしていいラビ」(第42話)
のどかはたくさんの人に支えられていますが、特に大きな拠りどころになっているのはやはりラビリンでしょう。彼女とパートナーになるためにこそ、のどかはプリキュアになることを望みました。
3=B+C【嬉しかった想い出】
「ごめんね、今すぐに君を治してあげることができなくて。でもぼくたちは諦めない。だからのどかちゃんにも諦めずに戦ってほしい」(第11話)
のどかにとって最も重要な原体験は入院中に接した大人たちの優しさです。特に蜂須賀先生はどんなに困難な状況でも絶対に諦めない気持ちを教えてくれて、それがのどかのプリキュアとしての強さの根幹として息づいています。
4=A+D【傷ついた出来事】
「私ね、長い間病気で休んでいたの。ずっと、ずっと、思うように動けなくて。何もできなくて。辛くて。悲しくて。寂しくて」(第2話)
のどかにとって一番辛かった経験は、いうまでもなく長く苦しい闘病生活でした。誰よりも辛いこと、苦しいことを体験しているからこそ、のどかは広くたくさんの人たちを助けてあげたいと願うようになります。
中段
A=1+4【がんばっていること】
「全部のエレメントさんを助けたい気持ちは変わらないでしょ。だったら、どんなに難しくてもお手当をつづける。それしかないんだよ」(第11話)
プリキュアは元々“絶対に諦めない”ものですが、のどかはその傾向が特に顕著です。地道でも、なかなか好転する兆しが見えなくても、どんなに辛い道のりであったとしても、手段が残されている限りためらわず前へ進もうとします。
B=2+3【任せてほしいこと】
「お願い、ラビリン。私は運動得意じゃないけど、お手当てだけは、プリキュアだけは、何があってもがんばるから! 苦しむ地球をラビリンと一緒に助けたい! これが今、私の一番やりたいことなの!」(第2話)
のどかには具体的な得意分野がありません。ざっくりと「誰かの役に立ちたい」と思うだけで、悩んでいる人、苦しんでいる人がいたら、自分に何ができるかという観点抜きで行動します。長い入院生活から解放されたばかりでゼロベースのスタートだと自己評価しているんでしょうね。
C=1+3【よく気がつくこと】
「待って。やめて! 落ち着いて! ・・・本当にわからないんだよ、精霊さん」(第20話)
のどかはしばしばケンカを仲裁する立場を買って出ます。誰の気持ちをも想像でき、思いやれて、公平に双方の味方として立てるからです。それは仲のいい友達であっても、ほとんど初対面の相手であっても、変わることがありません。誰にでも分け隔てなくあろうとするのが、のどかの大きな個性のひとつです。
D=2+4【恥ずかしいこと】
「でも。それでも! 叶うならもう二度とあんな苦しい思い、もう、したくないよ」(第43話)
のどかは物事に妥協することをひどく嫌います。ダルイゼンの件だけでなく、第10話で美術館を守ろうとしたときもそうでした。他にも中途半端に投げ出そうとする人と接するたび踏みとどまるよう声をかけてきました。
それでも、どうしても自分の弱さに抗えなくなるときはあって、そしてそういうときこの子はどんなことよりも辛そうな顔を見せます。
下段
α=1+2+3+4【守りたいもの】
みんなを守りたい
のどかはいつ救われるかもわからない絶望的な闘病生活と、それでも絶対に諦めないでくれる無制限の優しさ、両方を経験してきた子です。誰にも自分と同じ思いをしてほしくないし、みんなに等しく同じ優しさで恩返ししたいと考えています。
そういう子なので、この子は守るべき対象に条件を付けていません。
β=A+B+C+D【変わるべきこと】
自分に対して優しくなること
のどかはきわめて公平で誠実な性格です。本当に誰にでも優しくあろうと心を尽くします。
その一方で、自分に対してはひどくストイック。辛い思いを自分ひとりで抱えがちで、しかもそれがみんなに優しくすることでもあると思い込んでしまっています。自分に対してだけ優しくありません。
本当は彼女が自分を苦しめるせいで悲しんでしまう人たちも周りにたくさんいるのに。
γ=α+β+1+A【なりたい自分】
自分を含め、あらゆる人に優しくすることを諦めない
のどかは誰にでも分け隔てなく優しくあろうとする子です。
ただ、現実にはそんなの絶対に不可能で、普通はそんなことをしようとしたら身も心も摩耗します。彼女が憧れた両親やお医者さんですら、“自分の子どもだから”“自分の患者だから”と、優しくする対象にある程度の条件を設定することで現実と折りあいを付けているものです。
そこを理解しないままみんなに優しくあろうとしている彼女は、無自覚なまま自分にストイックになりすぎ、また一方では自分の恐れや憎しみの感情をうまくコントロールできずにいます。彼女が真にみんなに優しくあるためには、まず自分に優しくなることが最低限の前提条件。
ただしそれと同時に、彼女は妥協することも嫌う子です。かつて憧れた人からは絶対に諦めない気持ちを教わりました。諦めないでいてもらえたからこそ病気にも打ち勝てたんだと考えています。だから、のどかは現実的に不可能であろうと、みんなに優しくすることに妥協してもいけないんです。
どんなに困難だろうと、自分にも、周りの人にも、分け隔てなくみんなに優しくならなければ、のどかが最初にプリキュアを志したときの願いは叶いません。
「だって、助けたいんだもん!! ラテも、エレメントさんも、学校も・・・。みんな、病気なんて辛いよ・・・。私ね、長い間病気で休んでいたの。ずっと、ずっと、思うように動けなくて。何もできなくて。辛くて。悲しくて。寂しくて。・・・でもね、お父さん、お母さん、お医者さんたち、たくさんの人が励ましてくれて。助けてくれて。そうやって元気になれたの。だから私、思ってた。今まで助けてもらったぶん、たくさんの人にお返ししたいって。いろんな人を助けたいって。――だから、プリキュアになれて嬉しかった! ラビリンが私を選んでくれて嬉しかったの! 絶対応えたいって思った。ひとりじゃできなくても、ラビリンと一緒ならできるって思った。お願い、ラビリン。私は運動得意じゃないけど、お手当てだけは、プリキュアだけは、何があってもがんばるから! 苦しむ地球をラビリンと一緒に助けたい! これが今、私の一番やりたいことなの!!」(第2話)
コメント